TCR

Trans China Railway

What is TCR TCRとは

TCRとは、英語でTrans China Railway(トランス・チャイナ・レイルウェイ)の略で、中国鉄道経由の中央アジア向けサービスの総称です。

アジア各港から、中国の主に連雲港青島港まで海上輸送し、それ以降中国鉄道に接続します。
鉄道輸送にて新疆ウイグル地方を抜け、カザフスタンとの国境・阿拉山口(ALASHANKOU)へ向かいます。カザフスタンに入り国境駅のDOSTYKにて貨車の積み替え作業が行われます。
2012年に新たに通過国境が増えて中国側が霍爾果斯(KHORGOS)・カザフ側ALTYNKOLでの国境作業が出来るようになり国境作業のキャパシティーが大幅に増えました。
現在では主にDOSTYKではカザフスタン北部、ロシア、欧州向けをメインに扱っていおり、ALTYNKOLではALMATYをマインとするカザフスタン南部、キルギスタン、ウズベキスタン向けをメインに扱っております。

TCR

中国鉄道の鉄道の幅は「国際標準軌」(1,435mm)。これに対して、カザフ鉄道や他のCIS諸国の鉄道は幅は「広軌」(1,520mm)となっているため、ワゴンの交換作業を行います。

過去には物量の多いピークシーズンには中国から来るワゴンと同数のワゴンをカザフスタン側で用意できず貨車待ちのコンテナが大量に滞留するトラブルが毎年のように発生しておりましたが、国境が複数になってから滞留は少なくなりました。近年は中国から欧州向けのコンテナが激増し優先順位の高い欧州向けにワゴンが提供されるため、近距離のカザフ、ウズベク向けのワゴンが遅くなるケースが増えております。

TCRとは

TCRとは


Advantage of UNICO TCR Unico Logisticsの強み

自社所有のコンテナ(Unico S.O.C)

日本発のTCRは中国FORWARDERの船社コンテナ利用のサービスが主流ですが、弊社では自社コンテナ利用のサービスをメインに扱っていますため取り扱い可能な仕向地が多く、地方港積にも対応出来ます。船社コンテナが有利なケースの場合は船社コンテナのサービスもご利用できます。

独自ネットワークを利用したトレース

ゲートポートとなる青島港、及び中央アジアの中心であるカザフスタンALMATY、ウズベキスタンTASHKENTにも自社拠点を設けており、常に荷動きをトレースできます。
特に、中国=カザフ国境以降のトレースシステムがしっかりしております。
弊社のトレーシングレポートはお客様より大変な好評をいただいております。

中国鉄道との太いパイプ

弊社では、中国鉄道コンテナ部門CRCT(China Railway Container Transport)の子会社であるCRIMT(China Railway International Multimodal Transport Cp., Ltd.)との直接契約により、独自のTCRサービスを構築しております。カザフスタン以降はカザフスタン鉄道との契約により直接運賃仕入れをしております。

TSRへの切り替え対応

TCRの国境混雑のケースや危険品がある場合、自社コンテナ利用サービスですので船社、や海上ルートに関係なく即座にTSR切替え対応が可能です。

地方港出しに対応

韓国船会社との強い協力関係により、釜山トランシップにて地方港出しのサービスが可能です。
メインポートまで長距離のドレーをするよりも、最寄りの港から出した方が便利で安価となります。


Remarks in TCR OPERATION オペレーション上の留意点

インボイスとパッキングリストにつきまして

  1. 経由港(連雲港か青島港)でのトランジット通関及び中国=カザフ国境にて必要ですので、必ずINVOICE, PACKING LISTの提出をお願いしております。
    提出の期限は、仕出し港出発前までとさせていただきます。
    書類の誤りは、配達の遅れや追加費用の発生原因になることがあります。
  2. コンテナが複数本ある場合、コンテナ毎に書類を作成して頂きます。
    コンテナ毎の価格・重量の入ったものをご準備ください
  3. アイテム毎に現地での輸入通関に使うHS codeを入れてください。
    また、アイテム毎の単価、単重量、それらの小計をそれぞれinvoice, packing listに記載してください。
    合計の重量が、BL上の重量と異なることがないようにしてください。

その他書類につきまして

原産地証明、衛生証明書、品質証明などの書類を求められたり、商品に関する説明を求められる場合がございます。
上記の書類や説明を、ロシア語で求められる場合も御座います。
それぞれ税関から求めが有った場合には、提出いただきます。

コンテナにつきまして

お見積り条件により、弊社自社所有バンを利用し、最終仕向け地まで一貫で利用する場合があります。
その場合、釜山や他の港よりコンテナを回送する場合が有ります。
コンテナの準備に時間がかかる場合もありますので、Bookingの際は、前広にお願致します。

バンニングにつきまして

鉄道の安全運行のため、中国鉄道省により「偏荷」(コンテナの重量の重心に偏りが認められる)と判定されたコンテナは、鉄道での運送を拒否される場合がございます。
その場合、鉄道当局によってバン詰のやり直しや、最悪シップバックを命じられる場合がございます。
コンテナの重心には十分留意したバン詰をお願いします。目安としては重心点が進行方向に向かって中心から左右に50mm以上外れると受託不可になる場合があります。コンテナの前後では目安では重量差が4トン以上ないこと、となります。

貨物の油漏れ対策につきまして

最近は中古機械、中古部品などから輸送中にもれる潤滑油などに対してバン詰め時にコンテナの床面にビニールシートを敷いて油漏対策をするように中国鉄道から指導が来ており作業後の写真を撮って提出する必要があります。中古機械などだけでなく新品の機械にも対象が広がりそうな傾向ですのでご注意ください。

危険品の取り扱いにつきまして

中国鉄道では危険品として海上輸送されて到着したコンテナを鉄道輸送に切り替えることは規則上できません。ただし海上輸送では危険品でも中国鉄道が危険品としうて分類していない貨物(例えば燃料の残っている自走車両など)は対応可能な場合がありますので事前にご相談ください。

保険付保につきまして

保険付保の際には第三者求償権放棄特約付きにてご手配頂きますようお願い申し上げます。
保険付保は、基本的にお客様自信に手配していただきます。
ご不明な点につきましては、保険会社さんにご確認ください。

B/L発行につきまして

弊社Through BLを発行いたしますが、基本サレンダーかWAYBILLでお願いしております。
どうしてもORIGINALが必要な場合、事前に別途ご相談ください。

20'コンテナにつきまして

鉄道輸送は40'単位に手行われますので、20'コンテナの奇数本の船積みの場合、ペアになる同一仕向け地で且、重量の似通ったコンテナを探す必要があるため、貨物の到着が大幅に遅れる場合がございます。
ペアになるコンテナが最初から見込めない場合、40'での船積みをお願いする場合があります。
仕向け地によっても異なりますので、予めご相談ください。


中央アジア 鉄道地図